知っておきたい窓の種類
窓は採光や通風に大きな影響を与えます。しかし、窓の種類は多くそれぞれに特徴が異なるため、どの窓を選べばいいのか迷う人もいるのではないでしょうか。今回は新築・マイホームを作るうえで知っておきたい、窓の種類や選び方のポイントについて解説します。
【知っておきたい窓の種類】
窓の種類とメリット・デメリット
窓には多くの種類があり、採光や風の取り入れ方や性能などが異なるため、目的に合わせた窓選びが大切です。ここでは窓の種類とメリット、デメリットについて解説します。
◇引き違い窓
引き違い窓は一般的な住宅で多く使われている窓の種類です。2枚あるガラス窓を横にスライドして開閉します。開け閉めがしやすく、子どもから高齢者の方まで、楽に開け閉めでき、簡単に扱える点がメリットです。人が出入りできる大きさの引き違い窓を、掃き出し窓と呼びます。
◇上げ下げ窓
上げ下げ窓は、上下に上げ下げすることで開閉できる窓です。引き違い窓が上下に入れ替わったイメージで考えると分かりやすいでしょう。外部から侵入しにくく、防犯面で引き違い窓よりも優れています。
◇すべり出し窓
すべり出し窓は、スライドしながらガラス窓を押し出すように開く窓です。省スペースで外の風を取り込みやすく、換気性が高い点がメリットです。すりガラス(フロストガラス)のような中が見えないガラスにすると、防犯面も安心できます。回転軸が横か縦かによって、横すべり出し窓と縦すべり出し窓に分けられます。
◇はめ殺し窓
はめ殺し窓はFIX窓とも呼ばれ、開け閉めができない窓のことです。採光や景色を見る目的で取り入れられます。形も自由で、他の窓では難しいデザイン性の高い窓も取り入れられます。また、天窓(トップライト)に使われることも多いです。
◇片開き・両開き窓
片開き窓とは、扉のように蝶番で固定した軸を中心に開く窓です。外開きが多く、風を取り入れやすい作りになっています。片開き窓を両側に取り付けた窓が両開き窓です。また、開き具合をストッパーで調整すれば防犯性や安全性も高められます。
◇ルーバー窓
ルーバー窓は、細い羽根状の窓をハンドルでまとめて動かして開閉する窓です。主にお風呂場やトイレで用いられます。外から中を覗かれにくく、風を取り入れられる仕組みになっています。ただし他の窓と比べると防犯性が低く、取り外しできてしまう点がデメリットです。また、気密断熱性が低いため最近ではあまり使われなくなりました。
【窓の選び方のポイント】
窓は種類が多く、それぞれに使い方や用途が異なるため、目的に合わせた窓選びが大切です。ここでは窓を選ぶときに確認しておきたいポイントについて解説します。
◇視認性
透明ガラスは視認性が高く、窓が道路などに面していると中の様子を見られてしまうという問題もあります。外から中を見られたくない位置の窓には、すりガラス(フロストガラス)を採用すると良いでしょう。
◇採光
窓が大きいほど光が取り入れられます。日当たりのよいリビングに加え、暗くなりがちな北側の部屋も窓から光を取り入れることで、暗さが和らぎます。 窓が大きいほど夏の暑さや冬の寒さの影響を受けるため、窓をあまり多く取り付けすぎるのも好ましくありません。
◇風通し
窓の種類によって風の取り入れやすさが変わります。省スペースでも風を取り入れたい場合には、縦すべり出し窓や片開き窓がおすすめですが、風を多く入れられる窓は雨が入りやすい傾向にあります。
◇防犯性
窓は外から侵入されやすい窓とそうではない窓があります。引き違い窓は多くの場所で採用されますが、開け閉めができるため、注意が必要です
◇断熱性
窓が増えるほど断熱性が下がるため、過度に窓を大きくしたり、窓を多くしたりするのはおすすめできません。
大きな影響を与えるのは、窓の種類よりも窓枠の素材と、ガラスの枚数です。窓枠は大まかにアルミと樹脂に分かれていますが、アルミ窓は熱を通しやすく、樹脂は熱を通しにくいです。窓がペアガラスなど複層ガラスになっていると、断熱性も高まります。
いかがでしたでしょうか? 窓の種類と大きさの選定によっては、新築・マイホームのデザインでは一番気になる所ではありますが、断熱・採光・防犯と考慮すべき点がたくさんあります。
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