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漆喰壁の調湿効果は期待できる?JIS基準も含めて解説

2026年03月26日

漆喰壁の美しい質感や独特の風合いは、多くの人に愛されています。

その一方で、住まいの快適さを高める機能として、室内の湿度を調整する「調湿効果」への期待も寄せられています。

特に、夏場のジメジメや冬場の乾燥が気になる季節には、自然素材である漆喰にその効果を求める声も少なくありません。

では、漆喰壁には実際にどの程度の調湿効果が期待できるのでしょうか。
 
漆喰壁の調湿効果は期待できるか
 
漆喰壁の調湿効果は限定的

漆喰壁の調湿効果を期待する声は多いものの、実際にはその効果は限定的であると言えます。

調湿建材としての基準を満たすには、漆喰単体の性能は十分ではないという見解があります。

近年、「漆喰はJIS基準の調湿建材の性能を満たしていない」という指摘もあり、過度な期待は禁物です。
 
壁材としての漆喰の調湿性能

漆喰そのものの調湿性能は、一般的にそれほど高くありません。

昔の家屋で漆喰壁が調湿効果を発揮していたのは、15cm~20cmといった厚みのある土壁を下地として使用していたためです。

厚みのある土壁が湿度を吸放湿し、表面の漆喰はその一部として機能していました。

しかし、現代の住宅で一般的に用いられる石膏ボードなどの下地材は、それ自体に調湿性があまりありません。

そのため、表面に塗られる1mm~2mm程度の漆喰の層だけで、大きな調湿効果を得ることは難しいのが現状です。

また、漆喰は時間とともに硬化が進み、調湿性能が低下する傾向もあります。

一時的な水蒸気、例えば調理時などに発生する少量の水蒸気にはある程度の効果が見込めますが、梅雨時のような高湿度環境や、冬場の乾燥といった長期間にわたる湿度変化に対応するほどの性能は期待しにくいでしょう。


調湿効果を漆喰壁に求めるのは適切か
 
漆喰はJIS基準の調湿建材ではない

調湿建材とは、JIS(日本産業規格)で定められた基準を満たすものを指します。

具体的には、1平方メートルあたり24時間で70g以上の吸放湿性能が求められます。

しかし、漆喰の調湿性能は一般的に40g程度とされており、このJIS基準を満たしていません。

そのため、法規上、漆喰は「調湿建材」とは認められていないのが実情です。
 
調湿効果なら他の素材が有力

室内の湿度調整を主な目的として壁材を選ぶ場合、漆喰以外の素材がより有力な選択肢となることがあります。

例えば、珪藻土を主原料とした塗り壁材は、漆喰よりも高い調湿性能を持つ製品が多く存在します。

JIS基準を大幅に上回る性能を持つ珪藻土製品もあり、湿度変化への対応力が期待できます。

漆喰壁に調湿効果を期待するのであれば、漆喰の持つ独特の風合いや質感といった別の魅力を重視し、調湿性能は他の素材で補う、あるいは家全体の設計で湿度管理を行うといった複合的なアプローチを検討するのが良いでしょう。


まとめ

漆喰壁の調湿効果は、期待されるほど高くないのが現状です。

昔の漆喰壁は、厚みのある土壁を下地としていたため調湿性能を発揮できましたが、現代の石膏ボード下地では、漆喰自体の薄さもあり、その効果は限定的となります。

JIS基準の調湿建材とは認められておらず、目に見える湿度変化への対応には限界があります。

室内の湿度調整を最優先するならば、珪藻土などの他の素材も検討するのが賢明でしょう。

ただし、漆喰ならではの美しい質感や空間に与える雰囲気といった魅力は、調湿効果とは別の価値として考慮されるべき点です。
 
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