COLUMN住まいのコラム

石川県の4人暮らし最小限のマイホームの規模とおすすめの大きさ

イエタッタ編集部
2020.02.14

土地が決まって、間取りを決めようと考えたとき、どれぐらいの大きさが適切かわからないと思います。

北陸地方は大きな家が多く、広い実家で育った人も多いはず。

そのため、大きければ都合が良さそうというイメージを持っていませんか。

一方で、大きくなればそれだけ高くなる事実があります。

どれぐらいが適切な大きさなのか、データを見ながら考えてみましょう。

 

 

1.家の大きさの全国平均は

少し古いデータですが、平成25年(2013年)の総務省による「住宅・土地統計調査」が、以下の表です。

グラフの凹凸からわかる通り、全国によって住宅の規模は様々。

グラフを見ると富山県が46.05坪で1位、福井県が44.22坪で2位、石川県は39.40坪で7位と、北陸地方は全国的に見て大きな住まいに暮らす傾向があります。

もちろん、このデータは、昔から建っている住まいも数に入っているので、この年に建てられた家の平均というわけではありません。

ちなみに全国平均は、32.77坪となっています。

 

 

2.コンパクト志向な家づくり傾向

北陸の住まいが大きいことは、データからわかりました。

しかし、大きな家はそれだけコストがかかります。

国土交通省の「2018年建築着工統計」によると、注文住宅の平均坪単価は以下の通りです。

 

・富山県:61万円

・福井県:58万円

・石川県:60万円

 

これを先ほどの平均規模と掛け合わせてみます。

 

・富山県:61万円×46.05坪=2809万円

・福井県:58万円×44.22坪=2564万円

・石川県:60万円×39.40坪=2364万円

 

坪単価は工事費の75%を占める本体工事費で、残り25%の付帯工事と消費税が必要です。

それを考慮してみます。

 

・富山県:2809万円+936万円=3745万円 税込4119万円

・福井県:2564万円+854万円=3418万円 税込3759万円

・石川県:2364万円+788万円=3152万円 税込3467万円

 

このように、かなり大きな金額になることがわかります。

これ以外に、土地が無ければ土地代、申請手数料等の諸費用、家具家電購入費が加わるので、北陸地方で平均的な大きさの住宅を建てることは、かなりハードルが高いです。

そこで近年は、住まいをコンパクトに計画する傾向があります。

 

 

3.4人暮らし最小限住宅は24坪

コンパクトな住まいにして、規模で価格を抑える傾向にありますが、どれぐらいまで小さくできるのか。

4人暮らしで最低限、必要な部屋と規模をリストアップしてみます。

 

・LDK:8坪(16畳)

・寝室:3坪(6畳)

・子供部屋2室:4.5坪(9畳)

・玄関、ホール:1坪(2畳)

・洗面脱衣室:1坪(2畳)

・浴室:1坪(2畳)

・トイレ2室:1坪(2畳)

・階段:1.5坪(3畳) 

・2階廊下:1坪(2畳)

・収納:2坪(4畳)

 

これらを合計した24坪(48畳)が、4人暮らしの最小限規模となります。

しかしここには、サンルーム、パントリー(食品庫)、ファミリークローク、シューズクローク、それらを回遊できる動線といった、近年人気の家事室や収納が充実していません。

吹抜けもないので、広々とした開放感のある暮らしにもなりません。

来客時に役立つ畳コーナーや和室もありません。

最小限の家は24坪(48畳)で成り立ちますが、豊かな暮らしは難しいでしょう。

 

 

4.豊かな生活を営む住まいの規模

豊かな生活の定義は、家族によって様々です。

暮らし方(ライフスタイル)によって、変わってきます。

規模を決める際、24坪(48畳)に必要と思う部屋を足していけばいいのですが、イメージがわかないという方もいるはずです。

そこで、全国平均の32坪(64畳)を基準にすることがオススメ。

これぐらいの規模があれば、家事室を設けること、収納を充実させること、吹抜けで開放感を得ることといった、生活を豊かにするものが2つ程度取り入れることができます。

32坪であれば、

 

<富山県>

61万円×32坪=1952万円

1952万円+650万円=2602万円

税込2862万円

 

<福井県>

58万円×32坪=1856万円

1856万円+618万円=2474万円

税込2721万円

 

<石川県>

60万円×32坪=1920万円

1920万円+640万円=2560万円

税込2816万円

  

このように、まだ現実味を帯びたコストで家づくりができるはずです。

家づくりは、理想の暮らしという夢とコストという現実を、行ったり来たりして考えます。

平均や目安を気にし過ぎて、理想の暮らしとかけ離れてはいけませ。

しかし、理想を追い求めすぎて、コストという現実に打ちひしがれることもあります。

挫折しないためにも、最小限住宅は24坪、目安は32坪と把握しておくといいでしょう。

 

もちろん、坪単価は会社の仕様によって様々です。

仕様、性能が高ければ坪単価は高くなり、低ければ安くなります。

仕様、性能をパートナーの住宅会社に確認しながら、価格調整をしていきましょう。

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