I LACHIC (アイラシックホーム)

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地震保険の現実は?

2024年02月11日

皆様,こんにちは、
 
弊社は石川県小松市を拠点に小松市,能美市,加賀市を中心に
「全棟気密検査実施 , 断熱性能UA値=0.34W/(㎡・K)以下 ,気密性 C値=0.1c㎡/㎡台」
の住宅を設計・施工させて頂いている工務店です。
 
能登半島地震が起こって1か月経ちますが,今も1.4万人の方が避難所で過ごされている状態です。
まだ、2月1日の時点で4万戸が断水していて,ライフラインの復旧支援が現在も続いています。
 
今,小松市・加賀市・能美市などの南の地域はというと,被害にあった建物の一次対応が一旦落ち着き,
地震保険に加入している方は順次,地震保険調査士さんが現地を訪問して建物被害の査定をして頂いている状況です。
 
年が明けてすぐ,私はさまざまな現地調査や地震保険調査士さんとの現地立ち合いなどを行ってきました。そこで今回経験した地震保険の現実について詳しく書かせていただきます。
 
地震保険の目的
 
まずは地震保険の目的とは何でしょう?
財務省では「地震等による被災者の生活の安定に寄与すること」と文章化されております。
この文章からも壊れた家を元に戻せる保険ではないということが分かると思います。
 
今回,お客様から「地震保険調査士さんが来訪する日時に立ち合いしてもらえませんか?」と何件か依頼を受けました。当日私も立ち合いさせて頂きました。
その場で地震保険調査士さんから査定金額を提示されたとき「思ったより金額が少ない...」という反応をされたお客様がほとんどでした。
おそらく,お施主様は、「その金額じゃあ,全部修繕できないのでは?」と考えられたのだと思います。
 
地震保険金額の上限
地震保険金額は基本火災保険金額の50%を上限としています。
これには理由があり,財務省では「地震は予測ができず,また,地震が発生した場合の被害は広域にわたり,
場合によっては,その損害額も巨大になります。
損害保険会社の担保力,国の財政にも限度があることから,火災保険金額の50%までに制限しています」とこちらも文章化されています。
 
2,000万円の火災保険に入っていれば,地震保険金額は1,000万円で加入でき,建物が全損と査定されたとき,
100%返ってくることになります。
しかし,1,000万円では住宅の建替は到底できないですね。
弊社のお客様が査定金額を見て,誰も喜んだ顔にならない理由が分かると思います。
 

地震保険で補償される損害と支払われる保険金では、

損害の程度は「全損」,「大半損」,「小半損」,「一部損」の4分類に分かれます。

そして,その分類によって地震保険金額の一定割合が保険金として支払われます。

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小松市の損害の程度としては地震保険金額の5%の支払いである「一部損」が最も多いとのことです。

初めてご来店頂いたお客様で「地震後,家が傾いているような気がするので一度見てほしい」とご依頼を頂きました。
現地を訪問し,床にビー玉を転がしてみると,転がっていく箇所がいくつか見つかりました。

地震保険調査士さんの訪問日に私も立ち合いさせて頂きました。やっぱりビー玉が転がりました。

でも、調査士さん曰く「通し柱等が3度傾いて初めて小半損になる可能性があります。」という回答でした。
実際,このお客様の家の通し柱は0.5度程度の傾きだったため,一部損という認定になってしまいました。

地震による火災は火災保険では対応できない!

弊社のお客様では今回の能登半島地震による建物の火災の被害はありませんでした。
では地震による火災って何が対象になるのでしょうか?
それは火災の原因は何か?ということがポイントになるようです。

難しいけど、重要なところです。

例えば,調理中に地震が起きて火災しまったというケースでは地震保険が対象になります。
地震が原因で火災したと認定されれば地震保険が使えます。

建物は損害しないことに越したことはありません!

これから住宅を建てる方が持つべき基準 ~土地選び~

これから住宅を建てる方で土地が決まってない方であれば,まず最初に行うことは「希望地域の地盤の強弱の確認」です。前回のコラムにも詳細は書かせて頂いております。

よければご覧ください⇒ 
https://ilachichome.com/custom-house/estate20240120/

「スーパーや希望の学校から近い」,「職場や実家から近い」,「価格帯」など様々な希望条件はあると思いますが,
「地盤の強弱」も条件に必ず加えてください。

 

これから住宅を建てる方が持つべき基準 ~住宅本体 耐震性~

次は住宅についてです。結論から言えば,「耐震等級3+制振構造」の2つは地震に強い家にするためには必須です。
以下が耐震等級に関する表になります。

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耐震等級1は建築基準法で定められております。
建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たして耐震等級1は建築基準法で定められておりますが,
建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを示すもので,
震度6強から7に相当する数百年に一度起こる大地震に耐えうる強度を持つように構造計算されております。

耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の耐震性を兼ね備えており,消防署警察署などの防災の拠点となる建物が
この基準になっています。

これから住宅を建てる方が持つべき基準 ~住宅本体 制震性~

耐震等級3でガチガチに固めて完璧というわけではありません。
重要なのが「余震」です。熊本地震では大きな余震はなかったとされていますが,
今回の能登半島地震は「M7.3が13秒差で2度」起こりました。
何度も大きな地震が来れば,耐震等級3を備えていてもいずれ半壊や倒壊するリスクがあります。
そこで重要になってくるのが「制震」になります。

「耐震」はバランス良く,体力壁を設置し,建物を強くするのに対して,
「制震」は制震ダンパーや制震テープなどの装置を活用して繰り返し伝わる地震の揺れを吸収して,
建物本体へのダメージを減らす役割があります。

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近年「耐震等級3」では不十分で,それに加えてこの「制震」が重要だと言われています。

ちなみに,アイラシックホームは制震機能も標準で搭載されています。 

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上記のようにすべてのパネルに制震テープを貼ることで,「家全体が制震機能」とすることができます。

制震機能を持たせることで,繰り返しの地震から家を守ることができるのです。

これからの住宅の持つべき基準 ~長期優良住宅~

 

まとめ

現在,能登半島地震後,お客様のお家の立ち合いや現場調査をさせて頂いた中で
地震保険についての実際の調査の着目点,損害の程度の認定基準,査定金額などを改めて学ばせて頂くこと
ができました。

現時点の地震に対しての対策として私の答えは
「地震保険には入るべきです。しかし,地震保険金額では壊れた家の修繕費を全て賄うことはできないです。
あくまでも地震保険は被災者の安定した生活に寄与することが目的なのです。
一番良いのは建物は損害しないことです。これから家を建てる方は地盤の強い土地を選び,
耐震等級3+制振の住宅を建てることが重要になる」
ということです。

本日も最後までお読みくださりありがとうございました。

アイラシックホームでは随時高気密高断熱住宅に関するイベントを実施しております。

住宅に関するご質問やご興味があればアイラシックホームのHPのお問合せからお気軽にメールください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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