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石川県の新しい住宅補助金に注意!
2025年09月11日
~性能・再エネ・気密がこれからのカギ~
最近、県ごとに独自の住宅制度や補助金が増えてきています。しかも、これまであまり触れられてこなかった 「家のすき間(気密性)」 にまで基準を設ける動きが出てきました。
いよいよ日本の家づくりも一段レベルアップしていきそうです。
石川県の補助金 ― 最大40万円がもらえる
石川県では、これまでも「長期優良住宅」や「ZEH」といった高性能住宅に補助金が出ていました。
今年度からはさらに増額されて、高い省エネ性能(GXレベル)を満たすと最大40万円 の補助金がもらえます。
ただし、この40万円には追加の条件があります。
それが「再生可能エネルギー(太陽光や自然エネルギーの電力)を使うこと」です。
再エネ利用は必須に
石川県は雪が多く、屋根に太陽光をのせづらい地域でもあります。
そのため、太陽光をつけない家では「再エネ由来の電気プラン」に切り替える必要があります。
たとえば北陸電力にも再エネプランがあるので、それを契約すれば条件を満たせます。
光熱費は少し上がる
ただし注意点もあります。
再エネプランは通常の電気契約より料金が高く、5年間は契約を続ける必要があります。
当事務所でシミュレーションしたところ、5年間で5~7万円ほど電気代が増える見込みでした。
でも、補助金40万円がもらえるので、差し引きするとプラスになるケースが多いです。
計算と現実のズレ ― 気密性がカギ
補助金の審査では「BELS」という計算書類を使います。ここには年間の光熱費予測などが載っています。
ただし要注意。
この計算は「家にすき間がない完璧な状態」で出されているのです。
実際には気密が悪いと、外の空気が入り込んで計算より光熱費がかかってしまいます。
私たちの家づくり
当事務所では、
- 家をコンパクトに(25坪前後)
- 高断熱(UA値0.35~0.4)
- 高気密(C値0.1)
- 熱交換型の換気システム
という組み合わせで、実際の光熱費をしっかり抑えられる住まいをつくっています。
だから、この石川県の補助金もうまく活用できるのです。
これからの家づくりは?
今のところ石川県では「気密(C値)」は必須条件になっていません。
でも、全国的には基準に組み込む流れが進んでいるので、近いうちに石川県でも求められる可能性があります。
これから家を建てる方は、断熱・再エネ・気密の三拍子 がそろった家を意識すると、光熱費を抑えて快適に暮らせるうえに、補助金も最大限に活用できるでしょう。
参考
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