家具ってどうしたらいい?
家づくりの話を進めていくと、どこかで家具のことを考え始めます。
ある日、住宅会社の人から「このテレビボードは造作家具にしますか?」なんて言葉が出て戸惑うことがあるかと思います。
「造作家具ってなに?家具って家具屋さんに買いに行くものじゃないの?てか、いつ家具屋さんに行けばいいの?」
家具って言葉を耳にして、いろんな疑問が急にわいてきます。
家具にまつわる疑問を少し解説します。
1.造作家具って何?
造作家具は、住宅会社が工事として請け負う家具のことです。
住宅会社が家具職人さんに依頼をして、その家にぴったりはまるもの、希望の材料、寸法のものをつくってくれます。
いわば完全オーダーの家具です。
例えばこのテレビボード兼ベンチ。
壁にぐるりと回ったテレビボード兼ベンチで、ベンチの中は全て収納として利用できるようになっています。
壁の端から端までぴったりと、隙間なくつくられており、この住まいのためにつくられたオーダーメイドの家具です。
オーダーメイドと聞いてイメージできる通り、造作家具は1点もののことが多く、価格的には決して安くはありませんし、また実物は完成まで確認できません。
しかし部屋にぴったりのものや、家具屋さんが取り扱っていないようなオリジナリティあるものをつくることができるので、イメージが明確にあってこだわりが強い方にはオススメです。
また収納部材を中心に、既製品のものもあります。
テレビボード兼収納ですが、このような箱の組み合わせのようなものなら建材メーカーによる既製品があるので、比較的割安で取り付けることができます。
既製品のドアを同じメーカーで選べば、色も合わせられるので良いかもしれません。
2.家具屋さんの家具って何?
ここで言う家具屋さんは、お客様がイメージしている路面に店舗を持った家具屋さんのことを言います。
工場で製作された家具を店舗に並べて販売している仕組みで、同一規格のものが複数、時には全国流通されるほどの大量に生産されたようなものです。
同一規格という点で価格を抑えられていますが、それが複数なのか全国規模の大量なのかによって価格はピンキリです。
取扱う家具には完全オーダーのもの、規格品を数センチ単位で調整してくれるセミオーダー、大量生産されたものまで様々で、そのラインナップに家具屋さんのコンセプトが表現されています。
造作家具同様オーダー品になると価格は高く、大量生産品であれば価格は安くなります。
造作家具と異なるのは、家具屋さんの店頭に並んだ実物を見て買うことができる点です。
ただしある程度規格化されたものになるので、壁と壁の間に隙間なくぴったり置きたいといった要望に叶うものは難しいです。
3.家具屋さんっていつ行けばいいの?
造作家具は住宅会社との打合せで決めていけるので、出向く必要はありません。
それに対して家具屋さんは、実際に見に行かなければなりません。
住宅会社によっては、お付き合いのある家具屋さんがあり、紹介してくれることもあります。
紹介で割引になってりもするので、住宅会社の担当者に聞いてみましょう。
(弊社も2店舗ほどご紹介できます。)
さて、問題は家具屋さんの店舗に行くタイミングです。
それは間取りが8割ぐらい決まったぐらいのタイミングです。
なぜかと言うと、家具屋さんには素敵な家具が沢山ありますが、その中でちゃんと家に置けるものを選ばなければならないからです。
間取りのイメージが無いと家具のイメージもわきにくいですし、家具屋さんの担当者も提案に困ります。
逆に間取りが全て決まっていると、すごい気に入った家具なのにスペース的に入らないから諦めなければいけないなんてことが起きます。
だから間取りが8割ぐらい決まったタイミングです。
また家具屋さんの家具もまとめて買うと価格がそこそこするものなので、家づくりに関する総予算を考える際に組み込んでおく必要があります。
間取りが8割ぐらいのタイミングなら、総予算のイメージはあっても確定はしていないから、まだ調整できるタイミングです。
4.家具屋さんに行くときに持って行くものは?
間取りが描かれた図面を持って行って下さい。
寸法が確認できないと家具屋さんの店員さんも、搬入可能か設置可能かといった判断に困ります。
もし内装の色のイメージなんかもあれば伝えて下さい。
そのイメージに合った家具を提案してもらえます。
ちなみに木製のもので選ぶ際の色決めのポイントは、フローリングの色よりもワントーン濃いものを選ぶとバランス良く仕上がります。
あまりかけ離れ過ぎた色だとアンバランスになってしまうので、注意して下さい。
逆に家具屋さんで好みの家具を決めてから、住宅会社のコーディネーターに「この家具に合う内装を提案して下さい」と頼むのも有りです。
少し長くなってしまいましたが、家具について少し理解してもらえましたか。
造作家具と家具屋さんのどちらで頼むのが良いのか検討しつつ、タイミングを見計らって家具屋さんに足を運んでみてください。